『穴熊社長の、蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)2015年5月号』

 資源を大切に。エネルギーを扱う会社として大事にしたいことです。お客様の立場に立って、「省エネ」機器を推奨させていただいています。省エネ機器が導入されると、同じ使い方をすれば、従来より、ガスや灯油の消費量は低下するので、会社経営からすると売上が低下するというシビアなところもあり悩ましいところもあります。
それでも、資源やお客様の経済性の便益を考えると省エネ機器をご提案し、エネルギーの販売量の低下は、別なところで補う企業努力をしていくことになります。
 3・11震災以降、原子力発電の稼動が止まり、節電が声高に叫ばれ、電力会社の経営も厳しい報道がされます。電力会社が、節電を呼びかける事は、「電気を買わないでください」と言っているのと等しく、致し方ない点もあるかと思いますが、これまた、悩ましいかと。
 私の知る20年程前は、灯油の市況は、約半値。灯油は安価な燃料でした。深夜電力が安価に供給され、オール電化が流行した時期もありました。震災後、40%高くなった深夜電力が安価だった理由は、原子力発電に起因します。原子力発電は、安全上、需要に応じて発電量を変化させにくいので、一定量の発電し続ける事が必要となります。深夜は需要が落ちて余った電気を捨てるより、安価でも購入してもらった方が良いとう仕組みがありましたが、原発が止まっている現在はそうでなくなりました。加えて、太陽光発電による電力を電力会社が購入を約束していますが、太陽光発電をしていない家庭は、その一部負担をしています。
 灯油価格の高騰も沈静化していますが、ガスが安価な時期もありました。そう思うと、「どのエネルギーが一番安いの?」という消費者の皆様のご質問は、「今の時点では」という答えはできても、「これから長い間使うのにはどうか」については、絶対的な事は言えないというのが正直なところかと思います。 完璧な人間が居ないように、完璧なエネルギーもないと言わざるをえません。それぞれの特徴があり、得手・不得手があり、お客様の生活スタイルも様々な時代になっていることを考えれば、「オール」といった言葉で、ひと括りにはできないかと。
 当社では、ガス、灯油、太陽光発電、ガス発電も取り扱っており、そしてお客様の身近に居させていただける点から、お客様に合ったご提案ができるかと思います。
変化の目まぐるしい時代です。しっかりと将来の見通しを見る目を磨き、お客様に必要とされるように努力してまいります。暮らしのことなら何なりとご相談ください。
今月も、お元気様です!!(2015・4・8)

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