『穴熊社長の、蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)2015年4月号』

 人は、間違えますね。失敗もしますね。そうした経験を、体験として、出来なかったことが出来るようになり、知らなかった事を身につけることが出来て、仕事の実力が高まったり、人間的に成長ができ、生きる力を高め、自分の幸せや人の幸せを創っていく面があるかと思います。
 生涯に1300もの発明をした歴史に名を刻む米国のトーマス・エジソン。解釈の相違はあるようですが、「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」の名言は有名ですね。「私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまくいかなかった方法を見つけただけだ」。失敗を失敗で終わらせず、成功するまでやり続けるのが成功の秘訣と解釈できるでしょうか。
 成功した人が言うから、「なるほど!!」と思いますが、失敗続きの人が言うと、「へりくつ!!」と失笑されそう・・・いや。結果を出す前は、きっと人から笑われたり、バカにされたり。それでも自分を信じてやり続けたからの成果なのでしょう。2、3度やってみてだめだからと言ってあきらめてしまうのが凡人と成功者の違いなのでしょうか。うまくいくには、運も必要でしょうが、運だけでうまくいくばかりではなく、人知れず必ず努力をしている。今までお会いした人は経験上、例外なくそうでした。宝くじに当たる人が、本当に幸運な人とは、私は思えません。又、人の幸運を妬む人は、決して運はよくならないと思っています。みなさんはどうお考えになりますか?
 翻って、日常での失敗や間違いへの対応はどうしたらよいか。当然、それが原因で人に迷惑をかけたら、お詫びをする。気づいた間違いは、すぐに直す。「すぐ」という時間が短ければ、間違っても、間違いにならなくなる。ん!?そうですね。反省して、2度のないように気をつける・・・「この気をつける」が曲者ですね。心がけは必要でも、すぐに忘れて、同じ失敗を繰り返し、挙句の果てには居直ったり、あきらめたり。チャレンジや行動をなるべく起こさないと、失敗のチャンスももない。「俺は落馬したことがない。けれど、馬に乗ったことがない」。
 「他責」ではなく、「自責」と捉え、精神論ではない、具体的な反省をする。言葉に出して反省する。文字に書き出して反省する。改善策や防止策を具体的に、「行動レベル」で表現してみる。頭と体を使って反省する。それでも、失敗を繰り返すのが人間ですが、あきらめない。やり続ける。失敗をごまかしたり、人のせいにしたり、放置したり・・・それが一番良くない。
 経営者の失敗は会社を破綻させることがあります。取り返しはつきません。ご支援戴くお客様や社員さんに大きな迷惑かけてしまいます。大きな失敗は、小さな日常の失敗の集積でもあります。日々、謙虚に反省をして毎日を大切にせねばと、
進級・進学・就職のこの時期に、改めて思います。日々新たに。今月も、お元気様です!!

(2015・3・8)

株 式 社 エ マ 商 会 依 馬  邦 夫