『穴熊社長の、蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)2018年4月号』

「夢を買う・・・」そう言って、宝くじを買ったことのある人は、たくさんいますね。一時と比べると、全体の購入金額は低下しているようですが、それでも根強いものもあります。1等といった高額な賞金が当たるのは、1/1000万と言われ、一生買い続けても当たる

確率は無いに等しい。理屈では到底当たらないと思ってはみても、「買わないと当たらない!!」と言って買ってしまう。『根拠のない希望』…実は、人類存続の為にはは大切な事のようです。

 長く景気が停滞し、この20年間、国税庁調べの日本人の平均所得はずっと下がりぱなしで、やっと底をついたと言われます。会社勤務であれば、毎月得られる収入は決まっており、一攫千金!?を狙っての宝くじの購入心理は理解できますね…仕組みからすると、納税義務のない納税とも言われ、誇り高き善行!?とも。

 起こりえない奇跡の確率にチャンスを見出す人もあれば、起こりえないリスク(危険)を心配してチャンスを逃すことも。家電不況の中、底型い人気の、「自動掃除機」。日本メーカーが、もともと技術はあるにもかかわらず、参入が遅れて海外メーカーの後塵を拝する。その理由は、日本における仏壇のロウソクに火がついていた時に、自動掃除機が原因で火災につながるリスクを懸念したとか。起きない事ではないけれど、製造しない理由になるかどうか。

 年々、普及率の高まるスマホ。とても便利ですが、皆が使いこなしているか別ですね、私を筆頭に…。隣国中国では、人口14億人の中、スマホによる電子決済サービスの利用は7億人を超しているとの事。コンビニやスーパーではもちろん、露天商や市場でもスマホによる決済は当たり前。日本で普及が進まないのは、セキュリティや個人情報の障壁とか。中国では、大国とは言われて、政府による言論統制や情報管理されている。だから国民は、「どうせ政府に漏れてる情報なら、便利な方がいい」と、リスクよりも、メリットを優先する。近年の成長のスピードの「差」は、国民性も背景にあるように感じます。日本の伝統や文化は世界に誇れるものでもあり、守るべきところもありますが、反面取り残される心配もありますね。

 「そだねー」と、五輪が終わっても話題の続くカーリング女子。選手のひとりの北海道常呂町出身の吉田知那美さん(26歳)。「7歳から始めたカーリング。この町に住んでいたら夢は叶わないと思っていたけど、今は、この町に住んでいたから、夢が叶ったと思う。」、「一人の時は、夢だったのが、5人集まって目標になり、力を合わせて実現できた」。じ~んとくるコメントでした。世界をフィールドに、夢が叶う町。目指す人も、応援する人も。夢は一人で実現するのではないのですね。

今月も、お元気様です。(18・3・5)

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