『穴熊社長の、蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)2014年8月号』

思うようにいかないこと、したいようにならないこと。ありますね。なりなくないこと、したくないことも。でも、せざるを得ない事もありますね。戦争はしてはいけない。あってはならない。未だ世界では争いが絶えません。わが国では70年平和が続いています。しかし、日本でも集団的自衛権を容認する閣議決定がされました。今朝のニュースでは、防衛省のホームページから、「集団的自衛権の行使は、憲法9条に反する」という記述が消え、修正中となっている報道がありました。地方の山間地にある零細企業の発行する生活情報誌に掲載するようなテーマでもないかとも思いますが。
 さて、国民的議論とは。木曽に住む私たちも国民のはずです。どこでどうやって議論を深めれば良いのでしょうか。政府が提示している参加の方法は、3つあって「パブリックコメント」、「意見聴取会」、「対話型世論調査」ということだそうです。詳細は、インターネット等でお調べください。どう参加するのが良いかは、私には分かりません。小紙にテーマにしておいて、お役立ち情報として提供できないのも役割を果たせずに申し訳ありませんが、せめて自分自身と読者の皆様への問いかけをと思います。昭和40年生まれの私は、戦争体験もありませんし、語れる資格もありません。けれど、戦争で犠牲になったたくさんの命の上に、私たちが生きる豊かな時代があると思えば、常に感謝を持った生き方をしなければと思っています。また、2度と痛ましい出来事が起こらないように、子供や孫の代へとつないでいくことは、今を生きる私たちの責任であると考えるのは皆様と同じです。
 時を同じくしたニュースに、芸能人の覚せい剤逮捕や脱法ハーブを原因にした自動車事故の続発。これらは薬物による一時的に現実逃避ができる効果があり、それで一生を台無しにしてしまう。人間社会の複雑化や歪みも感じます。悲観的なニュースが多いと、つい私たちの気持ちもマイナスになりがちですが、現実から逃避することなく、国民ひとりひとりが責任者の思いで判断しなければと思います。まさか、憲法の脱法なんて・・・?
 戦争を体験した人も少なくなってきました。お盆と終戦記念日のある8月。家族と一緒に考える時間も必要かもしれませんね。今月も、お元気様です!!
(2014・7・8)

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