『穴熊社長の、蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)2017年12月号』

 人口減少の重みを口にする人が、周囲に増えている気がします。よく言われる事ですが、人口の将来推計は、推計とは言うものの、確実性が高いと言われます。人口減少を起因とする問題は、社会全体にも散見し、私たちの身近に実感することが増えています。短期的に人口減少を解決するのは難しい。ある意味、「国家100年の計」とも言えるでしょう。

 木曽でも町村合併があってから十数年の月日が流れました。そもそも町村合併は、人口減少の対応手段のひとつでした。自治体を集約することにより、行政の効率化を図り、財政赤字の削減を期待して施行された国策でもありました。自治体にとってみれば、住民がいなくなれば、存在価値はなくなるわけで、日本の人口減少時代にあって、自治体同士の「人口争奪戦」といった面がありました。自治体にも競争原理を導入し、行政サービスを向上させる。出身地や生まれ故郷といった愛着は誰しもあっても、どうせ住むなら、行政サービスの良いところを選びたいというのは、人の心理でしょう。

 ここ10年の人口対策の政策の効果は自治体により成果に差が出てきていると、新聞等の情報やそこに住む人の口から聞き及ぶ中で感じます。今回の衆議院総選挙時に、掲げられた政策のひとつに、教育費の無料化があります。少子化にあって、将来を担うこどもたちの教育は、個人の話でもあり、国家の話にもなります。保育園の待機児童解消についても、労働人口が減少し、お母さんが働く社会環境整備が求められる。これらも喫緊の課題とされています。しかし、人口推計から分っていたはずの事で、各自治体では、10年以上前から対策をしているところと、そうでないところの格差が鮮明になってきています。こどもや少子化対策だけでなく、移住者を増やす政策についても同様。

 私のこどもが保育園でお世話になっているころ統合して建替がされました。当時、保護者として懇談会のメンバーとして提言に加わりました。人口減少への懸念はあったので、自然の中で子育てができる保育園として移住者にとっても魅力的な保育園。保護者の経済的負担を軽減するような提言もしましたが、なかなか取り入れて頂けなかった事は、心の傷です。まあ、政治家でも行政マンでもない一住民の声なので、仕方の無い事だったと思いますが。

 3月には上松、11月には、木曽町で町長選挙。最重要課題は、人口減少。郡下にあっては、進捗に違いはあっても、庁舎の建設があります。人口を増加させることは難しいとはしても、減少を抑制することはせねばと思います。庁舎の活用も然り。対策については、住民としても、民間企業としても提言や具体的な取組をしていこうと思っています。

今月も、お元気様です。(17・11・8)

株 式 会 社 エ マ 商 会  依 馬 邦 夫