『穴熊社長の、蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)2018年6月号』

「おもしろ、おかしく・・・」。そんな人生が送れたらと思いつつ、そんな事はありえないとも。「おもしろ、おかしく」の意味も実は、捉え方でも変わってくるかとも思われます。仕事は、誰しも生計の上で必要で、その労働を苦痛と感じる人もいれば、取り組む姿勢によっては、「おもしろ、おかしく」仕事をする人もいる。何でも、新鮮な気持ちで興味や関心を抱き、前向きに、常にチャレンジする。夢中になって仕事をする。「そんな仕事が世の中にあるの?」と言われれば、それは仕事の有る無しではなく、仕事をしていく人の心の問題。そう考えて仕事をしていくことが幸せのコツとも言えるのではないでしょうか。まー、そうは言っても社長さん!!というツッコミは、ごもっともですね(笑)。

 自分の加齢や精神状態のせいにはしたくありませんが、最近のテレビを観ていてあまり楽しい気持ちにはなれません。バラエティー番組など、まさに、「おもしろ、おかしく」作ったり、見せたりしているようにも思いますが、番組も制作する方も、観る方も、本当に時間とお金をかけている意味があるんだろうか。放送業界、芸能界等、それで生活をしている人もたくさんいて、仕事に貴賎があるわけではなく、全面否定するつもりはありません。番組によっては、「大丈夫?」と感じるのは、私だけでしょうか。

 ニュースを伝えるという意味で、テレビ等のメディアは、社会的使命を負っていて、適時性、迅速性、正確さ、公平性…といった視点は、絶対必要かと思いますが、どこか「おもしろ、おかしく」といった視点も優先され、その事が、過剰に世間を騒がせたりしている面も感じます。芸能ネタのみならず、政治・行政・企業・学校…での事件性のある出来事、不正等の疑念に関するニュース。どうしても、ニュースになりやすい出来事は、「良い事」より「悪い事」のが多いのも事実。騒いで、「おもしろ、おかしく」した方が、テレビの視聴率を上げるのに効果はあるけれど、そうした制作・報道側の意図も、受け手である私たちも意識して上で見聞きするのも必要に思います。不正や不祥事、反社会的、反倫理的な出来事の報道は、社会正義の点で必要な事でも、毎日、おびただしく、繰り返し同じようなニュースが流されると私たちも、不機嫌に、心貧しい気持ちにも傾きがちな気がします。明るく、前向きな希望的なニュースが多ければ、やはり世の中全体の雰囲気も良くなるではないかとも思います。そうした意味で、オリンピックやスポーツ等で、世界で活躍する日本人のニュースは、気持ちが明るくなり、勇気や元気をもらえますね。

個人としては、大きな事はできませんが、明るく前向きな、隠し事のない情報発信ができるような毎日を心がけられたらと思います。

今月も、お元気様です。(18・5・7)
株 式 会 社 エ マ 商 会  依 馬 邦 夫