『穴熊社長の、蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)2018年7月号』

「人は見た目9割」。「人は見かけによらない」。世の中には、相反し、矛盾するような言葉が存在しますね。どっちがホント?どっちもホントですかね。「話してみなければ分からない」と、頭では思ってみても、人は、第一印象で判断をしてしまうことが多いというのが心理学の定説です。好き嫌いの理由が、実は、はっきりしないように、もって生まれた気質や成長過程の中で染みついた物の見方によって、意思とは無関係に判断してしまうのが人間の特性。といいつつ、最初は、あんなに仲が悪かった二人が結婚するなんて話もありますね。

 週刊誌ネタのようにならないようにと、自重しつつ…連日テレビでも喧伝する、森友学園と某私立大学のアメフト部。事の真実は、法に委ねるとして、ここで、「もしも、タラレバ」。元理事長、元監督、元コーチの顔が、とっても穏やかで、人の良さそーな印象だったら、ここまで騒いだろうかと。疑惑から始まり、マスコミから世の中も大騒ぎ。きっと、あの人相なら間違いなくクロ。先入観や固定観念から、間違いなく「クロ」という結論を、どこか世の中全体で期待して、正義と悪の対決を、やはり正義が勝つ!!という流れをみんなで盛り上げている風潮を、フト感じます。

 実際、「シロかクロ」という結論は、時期がくれば答えがでるでしょうが、近年言われる大衆迎合主義=ポピュラリズムの流れを、こんなところにも感じます。成熟社会にあって、未来を希望的に描きにくい社会となり、社会の制度も疲弊したり、多様な価値観が存在し、関係性も複雑・多様化した社会の、鬱憤(うっぷん)のはけ口を求めているようにも見えます。

 あくまで個人の所感です。社長コラムの蛙鳴蝉噪(あめせんそう)だから、許してチョンマゲ!!

 6月は、史上初の米朝首脳会談が行われる予定です。開催は、ギリギリまで分かりませんね。二人の首脳の見た目と行動は如何に!?大変革が起きるような時代ではありますが、産業革命以来、西洋思想中心だった社会から東洋思想、特に、日本の伝統的思想が世界の幸せを創るという識者の声もあります。平和への大きなチャンスとなることを願いたいと思います。

 個人としては、なるべく善人ぶって、愛想をふりまいて、言葉巧みに調子よく…なんて、そう簡単に見た目を変えることはできませんね。そして、見た目に騙されないぞ!!

今月も、お元気様です。(18・6・1)
株 式 会 社 エ マ 商 会  依 馬 邦 夫