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穴熊社長の蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)

『穴熊社長の蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)2025年4月号』

「松本パルコ閉店」という日に原稿を書いています。パルコは、1984(昭和59年)開業し、40年にわたり営業されました。閉店の理由としては、近年の消費行動の変化や等の様々な複合的な理由があるでしょう。3月には、松本駅前老舗百貨店の「井上」も閉店予定。先般、南松本の「イトーヨーカドー」も閉店し、時代の変化を感じるだけでなく、地域の大型商業施設の閉店は、衝撃といえます。松本市は、中核都市として選定されています。中核都市の選定は、地方の活性化を図る為の重要な国の政策のひとつで、地域経済や住民生活を支える拠点として位置づけられ、背景には、東京一極集中の是正や地方の持続可能な発展を目指す目的があります。国全体の人口減少、少子高齢化による活力の低下という社会的課題の中、長野県の中核都市における、大型商業施設の相次ぐ閉店は、時代の変化とも見て取れる面もありますが、その先の事業展開や施設、土地の有効活用が示されていない点では、深刻度は思った以上に根深いと感じます。地元の松本の知人の多くは押し並べて渋い表情で不安を口にします。
パルコの本元は、西武グループにより、お膝元の「池袋パルコ」が発祥(1969年・昭和44年)。その後、パルコはファッションビルとして全国に展開し、音楽やアート、演劇などの先端カルチャーを積極的に紹介する場として知られてきました。パルコ(PARCO)の社名の由来はイタリア語で「公園」を意味します。公演は、人々が集い、時間と空間を共有し楽しみ、寛げる場所の提供を目指したと言われます。池袋の次の2号店は渋谷(1973年・昭和48年開店)。路面の「公園通り」という名称は渋谷パルコに因んでいるということで、松本にあっても同様に通りに名前がついていますね。松本パルコ閉店後、全国で16店舗のパルコとなり、2024年の全社的な業績は売上高は10%以上増加していて、インバウンド需要等の効果もあり堅調。西武グループ資本の会社ではありましたが、今は、Jフロントリテイリングの資本傘下にあり西武グループではなく、大丸・松坂屋といった小売業界のグループとされます。
松本パルコ閉店にあたっては、地元有志により「ありがとう松本パルコ実行委員会」が立ち上げられ、地域の人たちと様々なイベントが開催。商業施設の閉店に、「地元有志」が発起することは、全国的にも、歴史的にも大変珍しく、松本地域、長野県民にいかに愛されていたか。そして、こうした地域の人たちの人柄や県民性に対し称賛の声が聞こえるという報道もありました。
地元に愛され続け、カタチは変わっても存続できるようなお店、会社がたくさんあることが地域の活力につながる事を改めて実感します。木曽のお店として、地域に貢献すべく、持続的努力の必要性痛感します。
今月も、お元気様です。(25・2・28)