『穴熊社長の蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)2022年1月号』

 令和4年の1月号となりました。旧年中は、大変お世話になりました。本年も宜しくお願い申し上げます。
 新年が明け、どんど焼きの頃となると受験シーズン到来。春先まで続きます。時代も変わり、遠い記憶の彼方ですが、懐かしい反面、戻りたくない受験時代かと振り返ります。日頃の定期テストなどでも、直前になれば、「もっと、やっときゃ良かった」と思っても、時、既に遅しが、慢性的な状況。「早く始めれば」、「大事なこと」だと分っていいても先延ばし。やらない理由が次から次へと。人間の性でしょうか。
 2021年に入って、地球温暖化が声高に叫ばれるようになってきました。20年も前から、温暖化による地球環境への影響が懸念されていました。まだ、10~20年前は、懸念はあったものの、科学者の中には、別の見解もあり、「氷河期」が来るという人までいたようです。2010年代から、世界中の各地で、異常気象が顕在化してきました。大洪水が起きたと思えば、熱波による山林火災。日本国内にあっても、水害や酷暑は、私たちも実感したところです。ある意味、温暖化対策を放置していた分、今度は「急ピッチ」で温暖化対対策をする必要が出てきた訳です。風力や太陽光などの自然エネルギーの活用、プラスチックゴミ、ストローの抑制など、身の回りでも、対策がなされています。特に、2030年には、ガソリン車を廃止するような目標設定。更には、2050年には、二酸化炭素の排出を実質ゼロにする目標が掲げられています。実現可能性は分かりませんが、それを達成しなければ、食糧難や熱帯病が、世界中に蔓延し、人類の存続が危ぶまれる事態になってきた。いよいよ先送りのツケが回ってきたということです。日本は、比較的、自然エネルギーも乏しいとされ、従来、ハイテク技術により省エネ対策は、先進地なところがありましたが、急ピッチな目標についていくことは難しいという声もあります。となると、「節約」。元々、質素倹約が美徳だったお国柄。先祖返りの価値転換も頼みの綱となるのでしょうか。
 コロナの世界的終息の見通しの立たないまま、オミクロン感染対策として、世界的に入出国が規制されました。後手に回った対策の反省により、今回は、判断が早かったと思います。しかし、コロナ禍の経済対策は、確かに、喫緊の課題とはいえ、財政赤字は置いといて、「バラマキ」と批判されながら、日本の借金は、益々膨らみます。ここでも、先送り癖が蔓延ります。
 少子高齢化・人口減少。木曽の過疎化も分かってはいても、なかなか実効性のある対策がとれず、ここまでズルズルと来てしまった。
 それでも、何とか新しい年。ハリキッテ・GoTo 明るい未来へ。希望ある未来へ。
 今年も、お元気様です。(21・11・30)