「創業75年」。昭和26年に「依馬米穀店」として創業し、今年で75年を迎えました。業態は変わりましたが、地域の皆様の永年の支えがあってこそ、ここまで、続けてくることができました。誌面ながら、心より感謝を申し上げます。それと同時に、社員さん、OBをはじめ、仕入先、各メーカー等、地域外の多くの方々にもお支え頂き、今日があると感謝に堪えません。奇跡とすら思えます。
最もお付き合いの永い仕入先に、松本市のM社があります。固形燃料の時代、当時、国鉄の貨車により上松の駅前で荷下ろしをしていた頃からのお付き合いです。小職が生まれる前の話なので、詳細は今となっては定かではありません。M社は今、創業以来、4代目の社長です。私が、弊社の仕事に従事し始めた頃は、2代目の社長のI氏。郷土愛の深いその方は、当時松本城、築城400年にあたり記念誌を作成され、その中に上梓された原稿が、未だに私の記憶に刻まれています。
I氏が名古屋出張の帰り。その日揚げたてのさつま揚げを土産に、松本駅を下車し、自宅に向かっていると野良猫が纏わりついてきた。どうやら蒲鉾をおねだり。執拗さに負けて一切れ渡したところそれを咥えて一目散。行った先を覗いてみると、数匹の猫と分け合って食べている。「独り占め」にしない猫の姿。その「分かち合う心」に感銘したという現実に基づいた寓話。I氏は、弊社の創業者と同じ、昭和1ケタの同世代。青春時代は、戦中・敗戦を過ごし、乗り越え、戦後日本の発展に尽力した世代。I氏からは、実業家の姿と共に途上国への海外支援の姿も見せて頂きました。弊社の先代亡き後、経営者の立場となった若き頃の私にもご指導頂き、学ばせていただいた事を思い出します。
「脱炭素」が叫ばれる反面、石油資源の争奪戦の終焉は見えません。石油資源のみならず、レアアース等といった希少金属についても同様。資源元を握る「覇権主義」が横行。自国ファーストを錦の御旗として、当然の主張と武力行使、核の脅威を使う。「デイール(取引)」どころか、「脅し」、「騙し」、「賺し」を使い、反社会勢力と言えそうな駆け引きをしている。そんな某国のリーダーに、猫から学び、「分かち合う心」があったならと思います。
日替わりで世界情勢が変化します。先の見通しは何とも分かりません。原油の世界市況も高騰し、お客様にも価格面でご負担をかけざる得ないところもあります。安定供給の点でも、数量の確保も心配されるところではあります。弊社とましても、古くからの仕入先の協力を頂きながら、安心・安全にLPガス、石油製品の継続し、安定してお届けをすべく努力してまいります。世情ご理解の上、引き続きご愛顧の程、よろしくお願いいたします。
「情けは人の為ならず」。今月も、お元気様です。(26・4・10)
(猫の餌付けによる地域社会への影響が懸念される昨今ですが、ひとつの寓話としてご理解ください。)
『穴熊社長の蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)2026年5月号』
2026-05-01