『穴熊社長の、蛙鳴蝉噪(あめいせんそう) 3月号』

あの震災から1年が経ちます。一時と思うと、関連する報道も少なくなりました。巨額の公費を投じて移行した
地デジ化も、民放は相変わらずの視聴率重視の娯楽やTVショッピングに走り、社会性のある報道は、NHKの深夜に偏重しているように感じます。被災地から離れていると、意識が薄れてしまう罪悪感すらを感じてしまう。「知らぬが仏」という言葉もありますが、新たな災害の可能性、福島原発の放射能汚染について知る努力をすることで、復興以外にも、為すべき事は山積しているようにも思います。
 1月末、県下2会場で、県・地方自治体、消費者団体、災害の専門家とLPガス業界とで、災害対策に関するフォーラムがありました。LPガスは災害に強いエネルギーとして、阪神大震災、東日本大震災の折にも、ライフラインとしていち早く復旧し、仮設住宅にはいつもガスボンベが寄り添い被災者の生活を支えています。保安上の緊急連絡体制も整い、長野県北部地震の際に、その貢献は、長野県からも高く評価されました。「有事の備蓄」の重要性が言われますが、LPガスは、常に、お客様の軒先に備蓄をさせていただいています。基本的に、軒先には複数のガス容器が設置され、一方を使用し、もう一方は、予備側が満タンになるように配送管理をしています。万が一の時には、復旧までに予備を使用することができるのです。厨房や給湯・暖房の熱源にもなり、発電も可能なエネルギーです。事業者は全国どこにでもあり、災害時の連携体制が整えられています。自治体や避難所の多くは石油による発電機が備えられていますが、変質してしまうのでメンテナンスに懸念があります。一方、LPガスは、一切変質することのない特性があり、いざという時に使える燃料です。また、「あのお宅は、高齢者が一人暮らしだ」といった地域のお客様の情報を知る顔の見える現場担当者がいることも役立つという指摘もありました。反面、PR下手だと各方面からのご指摘もありましたので、誌面で、ご紹介させていただきました。
今月も、お元気様です。(12・2・8)
    株式会社 エマ商会 依 馬  邦 夫