「野球は筋書きのないドラマだ」。日本プロ野球界の球史に残る名監督として名言を残したのは、名将「三原修氏(明治44年生~昭和59年没)」。昭和のおじさんとしては、記憶に残る名言でも、実際に、その活躍ぶりをご覧になった経験があるのは、団塊の世代以前の方かもしれません。「筋書きのある大ヒットマンガ」かと思うような事がありました。そう、「WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)」。国を基準として、野球の世界一を決める大会で「サムライ・ジャパン」が見事優勝しました。暗いニュースが続く中、久しぶりに、明るく、希望的で、ワクワクするスポーツの祭典。日本人の多くの皆さんが大いに盛り上がった事と思います。今更ながら、「何で、サムライ…?」と言えば、「侍」は、主君の為に、滅私奉公的に尽くし、使命を全うするもの。まさに、「日の丸」を背負い、戦いに勝つことを至上命題として選ばれた日本の野球選手のチーム。
日本の野球マンガの始まりといえば、「巨人の星」(原作:梶原一騎、作画:川崎のぼる)。スパルタの父親の星一徹(元巨人の選手の設定)と息子の飛雄馬が、「巨人の星」を目指す、「スポーツ根性物語」。体力強化の道具として、「大リーグボール養成ギブス」を着用。昭和40年代に、米国の野球をお手本として目指した証左となるマンガでもあります。目下、世界№1の野球選手と言って過言ではない、「大谷翔平」選手。決勝戦の直前にチームメイトへ伝えた言葉は、「(大リーガーへの)あこがれは捨てましょう」。これについて、星飛雄馬さんにコメント聞きたいと思います。「俺は、モーレツに感動している」。きっと、そう仰るでしょう。栗山監督も頷いていますね。
五輪をはじめ、期待され、日の丸を背負いながら、思うように実力が発揮できない姿を見て、心を痛めたこともありますね。けれど、今回の日本代表は、心配よりも、必ずやってくれる雰囲気があったと振り返ります。選手の多くは、20代。大谷選手は、平成5年生まれ、岩手県の10万人規模の地方都市の出身(飯田市規模)。高校は地元の野球の名門校花巻東高校。高校1年の時に、夢の実現の為に、自分への課題を書き出した図表が残っています。引用~「運」をよくするための心がけ8項目。①ゴミ拾い②部屋のそうじ③審判さんへの態度④本を読む⑤応援される人間になる⑥プラス思考⑦道具を大切にする⑧あいさつ。「変化球」についての8項目のうちのひとつ。「ストライクからボールに投げるコントロールを身につける」。決勝最後のバッター、米リーグを代表する4番バッター「トラウト」を三振に仕留めたラストボールは、まさに…。このショータイムの、原作・主演、「大谷翔平」。タイトルは、「夢の途中」。
今月も、お元気様です。(23・3・29)