令和3年の1月号となりました。旧年中は、大変お世話になりました。本年も宜しくお願い申し上げます。
2020年は、東京五輪の年としてスタートしたものの、振り返ればコロナに明け暮れた1年でした。日本では、7年8か月続いた安倍政権から、菅総理へと引き継がれました。米国では、すったもんだしたものの、トランプ政権からバイデン新大統領へとバトンが渡されました。日米共に、格差社会が拡大したと言われる政権。リーダーは変わっても、コロナの終息は、まだ先。コロナ禍にあって、様々な社会的課題に対峙していかなければならない、2021年です。
原稿作成中の今は、第3波の最中。感染防止と経済の両立に対し、自粛を強めるべきだと医療の専門家が主張する中、国や都道府県知事の対応も様々。国が決めるべきだ、いや、地域に合わせて知事が決めるべきだと、方向も定まりません。外出が増えれば経済は活性化に向かう反面、感染が拡大する。自粛を強めれば経済が停滞する。こちらを立てればあちらが立たず。世の矛盾をどう解決するかという課題。
矛盾(むじゅん)の意味は、「つじつまが合わない」、「一貫性がない」などとされます。語源は、中国古典の「韓非子」の物語。「どんな物でも貫ける矛(ほこ)」。「どんな物でも貫けない盾」。さて、どっちが本物?
コロナ禍にあって、「観光業・宿泊業・飲食業」といった業種の多くは大きな打撃を受けています。接触を減らし、ステイホーム(自宅滞在)により、通信販売が旺盛で、「運輸業」はかなり忙しい模様。同じ禍でも、悲喜こもごもです。
「シャチハタ」と言えば、社名でありながら、「ハンコ」の代名詞。コロナ禍の影響で、「ハンコをやめよう!!」と国を挙げての取り組みが始まりました。世は、既得権益の主張や業界への配慮等といった圧力は散見される世の中。けれど、このシャチハタの社長が掲載された記事を読んでびっくり。コロナ前から、ハンコではなく電子決済のシステムを準備していて、このコロナ禍に、期間限定で普及拡大のため、無料開放したら申し込みが殺到。年齢は、私と同い年の社長ですが、雲泥の差。コロナだからしょうがないという言い訳は、いつまでも通用しませんね。
「金がないから何もできないというヤツは、金があっても何もできない」と名言を残した経営者・小林一三。阪急電鉄、阪急百貨店、東宝・宝塚歌劇団等を創業した、その人です。
「コロナがあるから何もできないというヤツは、コロナがなくても何もできない。」
できない理由を、他人や環境のせいにしてばかりにしていては、何も始まりませんね。さあ、新しい年。ハリキッテ・GoTo!!
今年も、お元気様です。(20・12・1)
『穴熊社長の蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)2021年1月号』
2021-01-01