「円安」が続いています。海外から商品を購入しようとする場合、売主の求める通貨で支払う事が求められます。1ドルのモノを購入しようとすると最近では、160円程度必要になります。1995年(平成7年)には、1ドル=80円を割って、当時と比較すれば、同じ1ドルのモノを購入するのに、倍の日本円が必要という事になります。時代や環境は異なるので、一概には比較できませんが。
ご購入頂いている、LPガス・灯油といった燃料は、ほぼ100%輸入に頼っており、依然、高値が続き、お客様にはご負担をおかけしています。電気、都市ガスにおいても、エネルギー資源も多くを輸入に頼っており、高値が続いています。政府は、エネルギーの高騰化対策として、電気、都市ガスについて、電力会社、都市ガス会社に直接、補助金が給付され、それによりお客様への提供価格を抑えています。ガソリンや灯油については、「元売り」(例:エネオス、出光等)に補助金が支給され、それにより、私たち小売業者の仕入価格に還元され、その分、お客様への負担を抑えています。7月下旬の段階で、灯油に関しては、国から元売り会社へ、1リッター当たり約30円程度が支給されています。それがなければ、今、お買い上げ頂いている灯油の価格は、30円は高くなってしまうという事になります。ガソリンについても同様です。消費者の立場で、「ありがたい政策」という視点もありますが、、財源は税金であり、国の借金が増え、将来への負担を先送りにしているともいえます。
LPガスについては、元売りにそうした補助金はありません。昨年末に、国から県を通じ、、我々販売店を経由して、お客様1件あたりに3,000円、値引という形で還元しました(販売店への支援はありません)。他のエネルギーと比較すると支援は希薄といえますが、仕入価格は比較的には安定しており、「価格優位」に、今のところはあります。
円安の原因は、実体経済の点から、少子高齢化による労働力の不足、企業の積極的な投資不足、技術革新の欠如による日本経済の停滞とともに、金融政策が原因と言われます。日本の屋台骨を支える多くの大企業は輸出型であり、円安による利益増大の恩恵を受けています。又、海外で得た利益を現地で再投資をして、日本経済に還元されていないという指摘もあります。地方にあっては、特に、大企業からの経済効果は限定的であり、木曽にあっても円安のマイナスの影響を実感せざるを得ませんが、地域密着企業として、零細企業なりの企業努力は継続していきます。
今月も、お元気様です。(24・7・24)