『穴熊社長の、蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)2017年2月号

 

 お正月はゆっくり。かと思えば、アマチュアスポーツにあっては、日本一を目指して、高校サッカー、ラグビー、バレーボールの全国大会が行われます。恒例のひとつに数えられる、箱根大学駅伝は、毎年楽しみにしているファンも多く、ファンでなくても、ついつい見てしまうのではないでしょうか。「ただ走ってる!?」にもかかわらず、惹かれるのは、若い学生のひたむきな一所懸命さや、選手同士の堅い絆で結ばれた一体感が感動を生むのでしょうか。ご存知の通り、青山学院大学が(以下、青学)3連覇の快挙を成し遂げました。

 3年前(‘15)に初優勝。それから今年まで3連覇。伝統校、実力校を後塵に拝しています。原晋(はら・すすむ)監督は、メディアや講演会でも、強気な発言が目立ち、「そこまで言って大丈夫」と思っても、有言実行の結果を出しています。「出る杭は打たれる」、妬み、ヤッカミは、人の常。それもどこ吹く風といったところです。主役は、選手である学生達と思っても、功績は、指導者である、原監督の力量であるところが大きく、関心を寄せるところです。

 当然、青学出身と思っていたら、中京大学出身。フィギュアの浅田真央選手やハンマー投げの室伏広治選手を始め、多くのアスリートを輩出するスポーツの名門校。高校は、駅伝の名門、広島・世羅高校で、全国準優勝の主将という経験はあるものの、箱根駅伝の選手としての出場経験はなし。監督曰く、「選手としては、五流です」。名監督が、必ずしも名選手ならず。実業団を経て、会社勤めで営業マンを経験。その後、チーム育成10年計画の構想を買われて‘04に、青学の監督に就任。‘09年に、33年ぶりに箱根駅伝出場。‘15に、初優勝を飾り、今年3連覇。本人の著作から引用すれば、「一言で言えば、監督就任から12年間におよぶ組織づくりが実り、チームが組織として成熟したからです。」と述べています。ローマは1日にしてならず。10年越しの弛まぬ努力の成果と言えそうです。

 とは言うものの、同じ努力とはいえ、努力の仕方や姿勢に理由があるはず。早速、著書を購入。1冊読んだだけで、蛍光ペンの線と付箋紙だらけになりました(笑)。その内のいくつか。陸上競技を、サッカーや野球のように、華やかなスポーツ競技にしたいという夢が原動力となっているようです。監督の夫人は、選手寮の寮母さん。監督と共に、学生達と寝食を共にし、毎日の心身ともの変化に対するケア。選手の個性を見極め、やらされて動くのではなく、自らが考え、主体的に練習に取り組む。当たり前の事を、非凡にやり続ける・・・などなど。興味ある方は、在庫薄のようですがご一読を。

 卒業生の多くは、一般企業に就職していくそうです。「人を育てるということは、その人の人生を預かるということ」。原監督の、大学駅伝を通した夢や覚悟に学び、少しでも、「人としての正しい大義」(著書から援用)が実現できるような1年にしたいと思います。

今年も、お元気様です。(17・1・9)



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